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今、読者の皆さんと一緒に考えたいと感じた
ホットなトピック

 


2023年のご挨拶

少し遅めのご挨拶となり大変恐縮ですが、新年あけましておめでとうございます。本年もLOGICとLOGIC MAGAZINEをよろしくお願いいたします。

昨年は、マイクロミストローションの欠品や、新バーションの発売の遅延など色々とご不便、ご迷惑をおかけしましたことを心からお詫び申し上げます。

新バージョンですが、4月頃のリリースを予定しております。また、新バージョンに加え、よりパフォーマンスアップのお供になる新アイテムも進めております。発売が近くなりましたら、改めてアナウンスさせていただきますので、どうかご期待ください。

また、昨年から次第に旅行や出張も活性化しつつあります。旅との相性もよいLOGICならではのコンテンツも企画しております。

今年はLOGICのプロダクトのアップデートをはじめ、様々なアクティビティ通じて、一人でも多くの皆様に喜びを提供し、お役に立てるよう精進して参りますので、引き続きご愛顧の程宜しくお願い申し上げます。

LOGIC代表 佐々木智也

 

LOGIC | PEOPLE

第一線で活躍するプロフェッショナルの体験や知見から
パフォーマンスアップにつながるヒントを学ぶ。
 



028
株式会社GiftX
いいたかゆうた氏

LOGIC MAGAZINE第28回インタビューにご登場いただくのは、2022年7月に株式会社GiftXを創業したいいたかゆうた氏です。これまで独立を考えたことがなかったといういいたかさんは、なぜ起業しようと考えたのでしょうか。その理由や現在取り組んでいる事業について聞きます。(聞き手:LOGIC MAGAZINE編集部 佐々木、村上)

 

永遠のNo.2を自称していた
男が起業した理由

ー2022年7月の起業から7カ月ほどが経ちましたが、社長業はいかがですか?

いいたか:すごくエキサイティングで、夢中になって仕事をしています。今がいちばん楽しいかもっていうくらい。でも、経営ってめちゃくちゃ大変だし、難しいんだということも痛感していて。今までは経営をサポートする側の立場にいたので、知り合いの経営者たちから「採用がうまくいかない」とか「ものすごい勢いでお金がなくなっていく」とか話を聞いても、わかった気になっていただけだなと思うこともありますね。でも、それが実際の出来事として起こると違いますね(笑)。

ー経理なども自分でされているんですか?

いいたか:基本的には共同創業者の石塚悠悟がメインで行っています。自分はそういう処理業務が圧倒的に苦手なので。

ーいいたかさんは、株式会社ベーシックと株式会社ホットリンクの2社で執行役員を務めてきたわけですが、経営にはあまり関心がないように見えました。なぜこのタイミングで起業したのでしょうか?

いいたか:そういうふうに見えてたんですね(笑)。実は私、過去のインタビューでは「永遠のNo.2でありたい」と常々話していたんですよ。だから前職でも前々職でも、そういうスタイルで仕事に携わっていました。

ーいわゆるCOO的なポジションですね。

いいたか:ただ、あるときから他人のふんどしでしか仕事をしていないと考えるようになって。それに私は今年で36歳になったのですが、40歳になってからでは遅い気がしたんですよ。きっとそのタイミングではチャレンジできないと思ったんです。それで起業するなら今なんだろうなという考えに至りました。

ー他人事が自分事になり、今に至ると。石塚さんをパートナーに選んだ理由は?

いいたか:前職のホットリンクで出会ったんですが、強みとしていることが違うので相性がいいんです。あと、石塚は年下なんですけど、良い意味で私に厳しいんですよ。それも私が起業をするときにすごく大事なポイントでした。甘い人と仕事をしたら、おそらくダラダラしていくので(笑)。

ーすばらしいパートナーを見つけたんですね。

いいたか:実のところ、起業の話を持ちかけてきたのは石塚だったんですね。ただ、一緒に何かやろうと話していた人はこれまでもいたけど実現しなかったので、私もそこまで本気になれなくて。それが去年、お互いの家族を誘ってキャンプをしたときに「今後どうします?」という話題になり、2人でアイデアを持ち寄って土曜日に集まろうとなったんです。それで私も、起業することに対して前向きに考えるようになりました。

ー今はどういうチーム構成になっているのでしょうか?

いいたか:私と石塚のほかにエンジニアとデザイナーとビジネスサイドがいて、10名を少し超えるくらいの組織になっています。ツテが少ない状態から、これまで一緒に働いてきた方々や、Twitterでお声がけした方など、いろんな人に声をかけて石塚と一緒にチームをつくりました。創業間もない時期にもかかわらず、本当に素晴らしいメンバーに恵まれました。なかでも印象的なのは、前々職のベーシックで運営している「ferret(フェレット)」というWebメディアを共につくってきた五島遼太郎がCTOとして今年の1月からジョインしてくれたことでした。また、私はデザイナーとの関わりが圧倒的に少ないので、株式会社ベイジの枌谷力さんに相談したんですよ。そしたら「弊社のデザイナーを副業でどうかな?」と話をいただいて。

ーそんなこともあるんですね。

いいたか:結果として、ベイジさんのデザイナー2名と私がTwitterで声をかけた1名の計3名のとても優秀なデザイナーに関わってもらえています。

 

どうせ働くなら、楽しく働きたい

ー現在は、どんなことを仕事にしているのでしょうか?

いいたか:今年中旬ごろのサービス開始を目標に事業の準備をしつつ、企業のBtoB・BtoCマーケティングのコンサルティングやアドバイジングをしています。

ー起業して、働き方は変わりましたか?

いいたか:変わってないですし、これからも変わらないんじゃないかなと思います。そもそも私、仕事とプライベートの垣根がなくて。というのも、今の時代って健康で過ごしたら90歳くらいまで生きなきゃいけないんですよね。20代から70年ほど働くことになるわけじゃないですか。そうなると、生活の一部に取り入れちゃったほうが楽だなと。

ー世の中には趣味に没頭する人もいるじゃないですか。それなのにいいたかさんが仕事に突き進んでいるのはなぜなのでしょうか。

いいたか:趣味は趣味としてあるんですよ。サッカーとかトレイルランとか。でも、そちらは完全にリフレッシュ目的で。走るときって頭を空っぽにできるし、山を走るときは天候や景色を楽しむことができるのがいいんです。そうじゃなくて、私にとって仕事は、もはや生活なんですよ。だから、好きとか嫌いとかでもないし、やらないといけないことだからやっている感覚に近いのかなと思います。ただ、どうせやらないといけないんだったら、楽しくやりたいっていう。

ーそれは裏を返すと、“やらなくていいなら、やらない”ということですよね。それなのにリスクもある起業という選択をし、仲間を集め、彼らの生活を守るという責任も背負っているわけじゃないですか。

いいたか:起業する前から仲間に対する想いが強い人間なので、貢献したい気持ちがあるんですよね。シンプルに嬉しいじゃないですか、自分が関わったメンバーが優秀になっていくのって。

ー誇らしい瞬間ですよね。

いいたか:たとえば「ferret(フェレット)」の立ち上げメンバーは、多方面で活躍しているんですよ。それは私にとって、すごく嬉しいことで。一生関わり続けることはないかもしれないですが、今この瞬間に私が関わっている人たちの人生が豊かになってほしいなと。

ーそれによって、いいたかさんの人生が豊かになる感覚もあるのでしょうか?

いいたか:特に意識はしていないのですが、きっとそうなんでしょうね。私自身、周りの人に支えられているからこそ、こうして仕事をいただいているんだという感覚がありますし。それは起業してからより強く感じるようになりました。実際に今、コンサルティングやアドバイジングをさせていただいているお客様も、これまでの繋がりや紹介が多いですし。

 

今までの自分が通用しないからこそ、ワクワクできる

ーいいたかさんはSNSマーケティングの領域がいちばんの得意分野だと思うのですが、現在は扱っていないのでしょうか。

いいたか:はい。SNSマーケティングについては、ホットリンクがやるべきだと思っているので。ブランドとしての強みもあるし、データも大量に持っているし、ノウハウが豊富なメンバーも揃っている。すごく良い支援をしているんですよ。それに実績も十分です。また、私はホットリンクという会社が大好きで関わっていたんですね。だから、わざわざ同じ土俵に上がらなくてもいいかなと。それに今取り組んでいるコンサルティング事業は、私からすると恩返しみたいな気持ちも少なからずありますし。

ー恩返し?

いいたか:実は今までも、BtoB・BtoCマーケティングのコンサルティングをしてほしいという要望をいただく機会はあったのですが、基本的にすべて断っていたんです。でも、独立したことでそういった縛りを設ける必要もなくなったので、自分が得てきたノウハウが活かせるのであれば、伝えていきたいなと。ただ、これはこれまでの知見や経験の切り売りをしているようなものなので、5年後10年後に同じことができるのかと聞かれると、おそらく無理だと思うんです。

ーある意味、期間限定の取り組みでもあるわけですね。だからこそ、恩返しだと。では、今後の事業の柱になるであろう新規事業については、どのようなことに取り組んでいるのでしょうか?

いいたか:サービス内容については現段階で具体的に答えられないのですが、会社のWebサイトにも書いてある通り「ひとの温かみを宿した進化を。」というテーマを扱ったサービスを計画しています。コロナ禍で変わったことのひとつが、人間関係だと思うんです。たとえばリモートワークが普及したことで、顔を合わせなくても仕事ができるようになりました。

ー企業によっては、時間や場所を選ばずに働けるようになっていますよね。

いいたか:そういうデジタル化の恩恵をいろんなところで享受できるようになりましたが、人の心が豊かになっているかと言われると、疑問が残るんです。だからこそ、デジタルサービスにも人の温かみのある血を通わせていきたいなと考えています。それによってこの世界が大きく変化するかは断定できないですが、この世界にいる多くの人の心は豊かになるんじゃないかなと。

ー完成が待ち遠しいですね。

いいたか:楽しみですよ。どうなるんだろうと思って。これで世の中に受け入れられなかったら、爆笑するんだろうなと(笑)。事実そういう未来もありえますからね。とはいえ、今は成功することを疑わず、信じて取り組んでいます。

ー失敗することに対する恐怖はありますか?

いいたか:ないです、ないです。もう突き進むだけなので。今は営業活動もはじめているのですが、「心から自信を持ってこんな世界があればいいですよね?」っていうくらいのテンションで話をしていて。ただ、新規事業に関してはこれまでの実績がほとんど通用しないし、多くの方は私のことを知らないので、生身の自分が試されている気がしていて。それも新鮮ですごく楽しんでいます。

 

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いいたかゆうたさんのパフォーマンスアップのためのルーティーン 


「散歩」

そもそも私はいろいろなことを同時にやりたいタイプなんですね。それは逆を言うと、ひとつのことに集中するのがすごく苦手ということで。しかも、デスクの前でパソコンのモニターを眺めているままだと思考が凝り固まってしまうので、頭の整理をしたいときは歩くようにしています。過去にベーシックで働いてた頃は、オフィスが半蔵門にあったので、皇居を1周しながら部長とアイデアの壁打ちをしていました。今はオフィスが渋谷区役所(2022年12月に新宿に移転しましたが、近くに新宿中央公園が近くにある)の近くにあるので、空いた時間に代々木公園を散歩しています。オフィスに戻ってくるときにはやることがある程度固まっているので、すぐに動き出せるんです。

 

いいたかゆうたさんのおすすめのワークツール


「Twitter」

ほぼ日常になっているのであまり意識していないのですが、起きたらまずスマホを立ち上げてTwitterで情報収集をしています。Twitterがワークツールなのかはよくわからないですが(笑)。

 

LOGIC | CULTURE

教養としてのカルチャーを楽しみながら学ぶ。


「語りたくなる手みやげ」第2回

『シーベジタブルのシーベジ オリジナルギフトボックス』

いま、海藻が熱い。仕事柄注目している食は何かと問われるたびに、最近そう答えています。あまりにはまり過ぎて、今年の夏は、高知までスジアオノリ(香りの高い青のりの一種)の陸上養殖場を見学に行ったり、わざわざ秋田県の男鹿半島の端まで、地元の漁師のお母さんたちの手による海藻料理を食べに行ったりしました。



「え、海藻? なぜ?」と相手が怪訝な反応を返したら、ここぞとばかりにプレゼン開始。「海藻類は世界で約2万種※。そのうち日本は約1500種類ある海藻大国」「でも実際に食べているのは、数10種類の海藻」「イノベーティブなレストランで知られるnomaも食材として注目」「北欧では昆布とおなじ旨味成分のあるダルスという海藻が広まりつつある」と畳みかけ、「実は日本で海藻の陸上養殖が始まって…」まで語り、今まで海藻に興味がなかった人たちの頭の中に、海藻のインデックスを付けて回っています。自分だって、それまで健康を意識してメカブやアラメを摂取する程度だったのに、なぜそこまで海藻に入れ込むのか。それは、いったん海藻に焦点を合わせると、現在の海や食が抱える課題を俯瞰で捉えられると同時に、知れば知るほど海藻には解決の糸口が秘められていることがわかったからです。

たとえば、「海藻大国日本」のキーワードをひとつとっても、その先には昆布が支えるだし文化はもちろん、地域に伝わる「食文化」(男鹿の海藻料理ではクロモやギバサなど東京では見たことのない海藻も登場)と、その維持が難しくなるほどの「海の環境の変化」(昨年、北海道の天然真昆布の産地のひとつでは収穫量がゼロに近かった。詳しくは大阪で昆布屋を営む土居純一さんの著書『捨てないレシピ だしがらから考える食の未来』を)が浮上してきます。



こうして海藻との関係を結び直すきっかけになったのは、昨年末に海藻料理のフルコース体験したこと。主催は、日本各地の海藻から種を取り出し、地下海水を使った環境負荷の少ない循環型の陸上養殖や、各地の漁師さんらと共に海面養殖を手がける「シーベジタブル」。共同代表の友廣裕一さんから、海藻を取り巻く現状のレクチャーを受けながら、料理は元「INUA」の開発部門からシーベジタブルに合流した石坂秀威シェフが担当し、斬新な海藻料理を披露しました。そんな彼らが育てた海藻数種類がセットになって販売中。定番で看板商品の「すじ青のり」や「はばのり」などが楽しめる他、あまり見かけない「とさかのり」や、石坂シェフが開発した季節限定の「柚子ひじき」や「桜ひじき」は他では味わったことのないひじきのシャキシャキした食感とそれを引き立てる香りのバランスのよさに唸らされます(※内容は時期によって異なる。ひじきは年明けから再販予定)。海藻から見えてくる食の課題と未来は、まずおいしく食べることから始まる。そんなメッセージが伝わる手みやげです。

※出典:水産庁webサイト「藻場の働きと現状」より

 

シーベジ オリジナルギフトボックス
¥3,400(税込)

シーベジタブルオンラインストア
https://seaveges-store.com/

 

浅井直子
編集者。『料理王国』前副編集長。三重県生まれ、愛知県育ち。中央大学文学部社会学科卒業後、広告制作会社などを経た後、独立。主にファッションと食のコンテンツ制作に関わり、2019年、『料理王国』副編集長に。2021年よりフリーランスの編集者として食と酒を主軸に活動しつつ、現在、食を文脈で読み解くメディア「FOOD commons」の準備と今年発行予定の日本酒本を執筆中


(この記事は2023/01/20にNewsletterで配信したものです)

 

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